青銅鏡を鋳造してみよう!【試作編】逗子開成中学校・高等学校さんに銅を提供☆

東大阪のスクラップ屋、古谷商店です☆(^▽^)
突然ですが、「青銅鏡(銅鏡)」と聞いてみなさんは何を思い浮かべますか?
多くの方は歴史の教科書に書いてある邪馬台国時代の青銅鏡を思い浮かべるのではないでしょうか?(^ー^)
青銅鏡という名前のとおり、銅と錫の合金である青銅(砲金)の鋳物を磨いて鏡にしていたのですが、まさしくその青銅鏡を作る工程を子供たちに体験してもらおうというプロジェクトがあります☆
ひょんなことから古谷商店もそのプロジェクトに協力させていただくことになったのですが、今日は第一弾として試作品が出来るまでの経緯を記事にまとめてみました☆
逗子開成中学校・高等学校からのお問い合わせ
昨年のある日、逗子開成中学校・高等学校の先生からお問い合わせをいただきました。
こちらの学校では、通常の授業以外にも有志を募って行われる「土曜講座」という活動を行っているそうで、過去にも「たたら製鉄」の技術を子供たちが体験できる講座をおこなったこともあるユニークな学校さんです。
実際に砂鉄から鉄を精錬する体験は貴重で、ものづくりに対する感心を高める素晴らしい取り組みだと思います♬(^▽^)
そんな土曜講座のテーマとして持ち上がったのが「青銅鏡の鋳造」。
先生たちがプロジェクトの実現に向けて動いている中、弊社にもお問い合わせが来たというわけです☆
実は、プロジェクト実現に立ちはだかる壁があるとのこと。
それは、青銅の材料となる銅の確保が難しい・・・というお話でした。
銅スクラップの活用で問題解決!
先生たちは、あるルートから銅を仕入れて実験を行なっていたそうですが、とにかく材料の銅の仕入れコストが高く、たくさんの子供たちに体験してもらえる量の銅を予算内で確保することが出来ないという部分で頭を抱えておられたそうです。
そこで目を付けたのが「スクラップ」。
製品として売られている銅ではなく、スクラップ状態の銅を仕入れることができればコストを抑えられるのではないか?
そう思い立って弊社にたどり着いたそうです☆

そうして出た答は「銅のダライ粉(切粉)」
非常に細かく熔けやすいと思い、実験的に銅のダライ粉をお売りすることになりました☆(^▽^)
油分を絞り、不純物もない上質な銅ダライ粉を常日頃から取り扱っていますので、安定して供給できます☆
その銅ダライ粉を郵送でお送りしました。
送った銅ダライ粉でちゃんと鋳造できるのかどうか、まずは試作を行ない、その結果報告を待つことになりました。
古谷商店の銅ダライ粉から青銅鏡は作れたのか?
弊社の銅ダライ粉を送ってから数ヶ月・・・・・
ついに先生から試作の結果についてお知らせが届きました!(≧∇≦)/
しかも試作の様子を撮影した写真まで添付していただきました☆
ブログ掲載のお許しを戴いているので、ここからは先生が撮影してくれた写真とともに試作の様子をみていきましょう♬

先ずは鋳造するための鋳型の制作風景のお写真です☆
木枠と砂で鋳型を作っていきます。
今回は試作ということで、クラブ活動の生徒さん達で実験ということでした☆
みんな楽しそうですね〜☆(^▽^)
紀元前4000年頃にメソポタミアで始まったとされる鋳造技術は、基本的な原理は今でも変わりません。
現代社会でも鋳造技術で作られた様々な製品が私達の暮らしを支えています☆
そのことを体験として学べるなんて、本当に面白そうです☆
むしろ、自分も参加したい(笑)

次はいよいよ熔けた金属を鋳型に流し込む作業☆
コークスで真っ赤に加熱されてドロドロになった青銅が鋳型に流し込まれていきます♬(^▽^)
弊社の銅ダライ粉も、まさかこのような形で青銅鏡に生まれ変わるなんて思っていなかったでしょうね(笑)
生徒さんの白衣が格好いいなぁ〜☆
それでは最後に完成品の写真を見てみましょう!


いやいや、なんとも素晴らしい仕上がりではございませんか!
青銅鏡の装飾も綺麗な幾何学模様がしっかり出ていて感動的です☆(♡▽♡)
この後、鏡の面に磨きをかけて顔が映るように仕上げて行くそうです。
試作とはいうものの、無事に鋳造できたということで弊社もホッとしております(^ー^;)
11月頃には一般生徒さん達に向けての本格的な土曜講座が開催される予定とのこと。
その時の続報が非常に楽しみです☆
このプロジェクトは古谷商店流の産学連携となった訳ですが、たくさんの子供たちに金属や物づくりの面白さが伝われば嬉しいな〜と思います☆
先生達の挑戦はまだまだ続きます。
古谷商店も全力で応援しております♬(^▽^)
【関連リンク】
逗子開成中学校・高等学校 公式WEBサイト
逗子開成中学校・高等学校「土曜講座」
逗子開成中学校・高等学校 過去の土曜講座「たたら製鉄」の記事