高圧受電設備スクラップの取扱

古谷商店では高圧の変圧器(トランス)キュービクルコンデンサといった高圧受電設備系のスクラップを絶縁油が入ったままでも積極的に取り扱っております。

古谷商店の取扱区分

高圧変圧器(トランス)スクラップ

変圧器トランス)については絶縁油入りでも有価物として買取しています。
(油入遮断器、油入リアクトル、油入インピーダンスボンド等も基本的にはトランスと同じ扱い方になります。)

高圧電解コンデンサの解体処理

コンデンサについては、一見金属の塊に見えますが、内部は金属ではありません。
外装の鉄はリサイクル可能ですが解体作業費とゴミ処分費が必要となるため処分費用を頂いております。

解体処理の詳細についてはブログ記事をご覧下さい。→【ブログへ移動】

トランスとコンデンサが混在しているキュービクルについては、コンデンサ部分を切り分けて計算し有価物として買取しております。

解体処理の詳細についてはブログ記事をご覧下さい。→【ブログへ移動】

  • その他、照明器具用の安定器なども取扱可能ですが、個別にご相談下さい。
  • 持ち込みだけでなく設置現場への引取も可能な場合もございますのでご相談下さい。

絶縁油の処理

トランスやコンデンサの絶縁油は弊社で安全に抜き取り、処分しております。

絶縁油についてはPCBの有無の確認方法など、このページを最後まで読んで確認して下さい。

廃棄・リサイクルに関する証明書の発行

金属くず業許可、大阪府再生事業者登録を裏付けとして、金属の原料としてリサイクル処理されたことを証明する書類も発行しておりますのでご相談下さい。

古谷商店は金属スクラップを資源としてリサイクルすることで産業廃棄物の減容を促進している大阪府循環型社会推進室の方針に賛同し尽力しております。

絶縁油を含むこれらのスクラップは、有害物質であるPCBの有無を確認したり絶縁油を抜いて処理する必要があるため、リサイクル処理が非常に面倒な品物になります。

そのため、金属くずのリサイクル業であるいわゆる「スクラップ屋」の中でも油が入ったままの状態で荷受するところは多くありません。

古谷商店は高圧受電設備系のスクラップついてたくさんのご相談をいただいております。

まずは、古谷商店までお問い合わせいただくか、下記の解説を読んで頂いければと思います。

お問い合わせお待ちしております!06-6727-1414営業時間 平日 8:00-17:00 [ 土曜日は8:00-12:00 ]

問い合わせ お気軽にお問い合わせください☆

古谷商店が取り扱える高圧受電設備系スクラップの条件

古谷商店が取り扱える変圧器(トランス)、キュービクル、コンデンサの条件

  • 事前にPCBの有無を検査・分析し、PCB汚染物に該当しないことが証明されているもの。
  • 年式によっては購入以来絶縁油の入れ替え等のメンテナンスを実施していないことを証明する書類を添付したもの。
  • 高圧コンデンサなどの封じ切りのものは年式を確認し各メーカー公式の情報に照らし合わせ、製造時にPCBを使っていない機器と証明できる情報が添付されたもの。(年式によっては要サンプル分析必須)

条件については3つの項目すべてが絶縁油のPCB濃度に関することになっております。

PCBの濃度が一定以上であれば法律上のPCB汚染電気機器となり、勝手に動かしたりすることもできません。

特別な許可を持っている運搬会社での運送・移動、国が認定している処理場での処理が義務づけられているので、必ず事前に分析を行って下さい。

PCBの有無の判断については環境省のWEBサイトに記載してある判別方法に準拠することになるのですが、対象となる機器ごとに詳しく解説していきます。

高圧変圧器(トランス)

ここでは絶縁油を使用している湿式トランスについて解説します。

数万件の分析結果統計から作られた環境省のガイドラインを要約すると以下の内容になっております。

PCB含有の有無を判別する方法(環境省WEBサイトより抜粋)

  • 平成5年(1993年)以前に出荷されたものは絶縁油のサンプル分析が必要。
  • 平成6年(1994年)以降に出荷されたもので、絶縁油の入替や絶縁油に係るメンテナンスが行われていないことが確認できればPCB汚染の可能性はないとされる。(分析の必要なし)
  • PCB汚染物かどうかの分かれ目は、PCB濃度が5ppm以上か未満かで決まる。

環境省WEBサイト: https://policies.env.go.jp/recycle/pcb/soukishori/about/method.html

まず最初のステップとして、名盤に記載されている製造年で大きく分けることができます。

名盤が損傷するなどして年式が確認できない場合はすべて絶縁油のサンプル分析が必要です。

平成6年(1994年)以降に出荷されたというだけではPCBは無いと判断することができません。絶縁油の入れ替え等のメンテナンスが可能な構造をしているトランスについては、メンテナンス時にPCBが混入してしまう事例が多発していたことで、メーカー出荷時にPCBを使っていなくてもPCBが検出されているからです。

それでは「絶縁油の入替や絶縁油に係るメンテナンスが行われていないことを確認する」とはどういう意味なのでしょうか?

絶縁油の入替や絶縁油に係るメンテナンスが行われていないことを確認する方法

これを確認・証明できるのは「排出者(持ち主)」しかいません。購入してからのメンテナンス等の実施記録を確認して購入当時の状態であることを保証していただくことになります。

古谷商店では、「保証書」という形で排出者さんに一筆書いていただくことで絶縁油に係るメンテナンスが実施されていないことを担保していただいております。(保証書フォーマットはご用意させていただいております)

これは、万が一にPCBが含まれていた場合の責任の所在を明確にするためにとても大事な確認事項になります。

過去には誤ってPCBが含まれた絶縁油を回収した廃油処理業者の汲み取り車両や廃油精製プラントが汚染されてしまい、洗浄・交換・PCB汚染物の処理の費用として数億円規模の損害賠償に発展した事例もあります。

そのため、トランスのリサイクルに関わるスクラップ屋や電気工事業者さんが意図せず加害者にならないためにも排出者責任を明確にしておく必要があります。

以下のような場合は排出者でも保証できないので絶縁油の分析は必須となります。

  • 絶縁油に係るメンテナンスの実施記録が無く証明できない・わからない。
  • 中古で購入した、購入した不動産に元から設置されていたなど、持ち主が変遷してしまっている場合など・・・etc

高圧コンデンサ

PCB含有の有無を判別する方法(環境省WEBサイトより抜粋)

環境省WEBサイト: https://policies.env.go.jp/recycle/pcb/soukishori/about/method.html

コンデンサに関しては封じ切り構造ですので絶縁油の入れ替えなどができません。年式を確認して製造時にPCBが含まれた可能性がなければ入っていないと判断することができます。

ただし、一部例外がありますのでニチコン製富士電機製のものは注意が必要になります。

ホームページ等で安全が確認されている型番のリストを公開しているメーカーさんの場合であれば、そのリストのコピーを一緒に持ってきていただければその場で照合して荷受けさせていただいております。

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PCBの濃度分析はどこに頼めばいい?

トランスにしてもコンデンサにしても適正処理には絶縁油のサンプルを採取して濃度を分析することが大事です。

手袋とスポイトがセットになったキットを販売している会社もありますので、そういったものを使ってサンプルを採取し分析機関に送って分析してもらって下さい。

分析結果が出るまでにだいたい1週間〜1ヶ月ほど時間がかかりますので、撤去日が決まっている場合は余裕を持って分析する必要があります。

分析結果が出ていない状態で移動・撤去することは原則としてNGです。

PCBが検出された機器の処理について

分析の結果、PCBが検出された機器については一般的な廃棄物として処理することができません。

下記を参考に法令に従って適切に処理する必要があります。

高濃度PCB廃棄物、低濃度PCB汚染電気機器の取り扱い

製造時に高濃度のPCBを使用している機器については、各電気機器の銘板記載内容で判別できます。
(一社)日本電機工業会のHPにメーカーごとの型番等をまとめたページがありますので、下記のリンク先で確認をお願いいたします。↓↓
https://www.jema-net.or.jp/Japanese/pis/pcb/pcb_hanbetsu.html

廃棄予定の機器が高濃度PCBに該当する場合は、国の委託機関である「JESCO」にお問い合わせください。↓↓
https://www.jesconet.co.jp/

低濃度PCB機器とは、製造時にはPCBを使用していない機器が、絶縁油の入れ替え等のメンテンナスに伴って誤ってPCBが混入してしまった機器のことを指します。
国の基準では汚染物のPCB濃度が5,000mg/kgを超え、100,000mg/kg以下のPCB汚染物が低濃度PCB汚染物に該当します。

廃棄物処理法に基づいて低濃度PCBの無害化処理を行うことができる施設、企業の一覧は環境省のHPで確認できます。↓↓
http://pcb-soukishori.env.go.jp/teinoudo/procedure/procedure.htm