
絶縁油が入ったままでも買取します。古谷商店では高圧の変圧器(トランス)、キュービクル、コンデンサといった高圧受電設備系のスクラップを、絶縁油が入ったままの状態で積極的に取り扱っております。
絶縁油を含むこれらのスクラップは、有害物質であるPCBの有無を確認したうえで絶縁油を抜いて処理する必要があります。そのため、金属くずのリサイクル業であるいわゆる「スクラップ屋」の中でも、油が入ったままの状態で荷受けするところは多くありません。
30秒でわかる
そのトランス・コンデンサ、そのまま持ち込めるか診断します
機器の種類と銘板の製造年をお答えいただくだけで、買取できるか・分析が必要か・次に何をすればよいかがわかります。
古谷商店の取り扱い区分
変圧器(トランス)

絶縁油入りでも有価物として買取しています。
(油入遮断器、油入リアクトル、油入インピーダンスボンド等も基本的にはトランスと同じ扱い方になります。)
高圧進相コンデンサ

コンデンサについては、一見金属の塊に見えますが、内部は金属ではありません。
外装の鉄はリサイクル可能ですが解体作業費とゴミ処分費が必要となるため処分費用を頂いております。
解体処理の詳細についてはブログ記事をご覧下さい。→【ブログへ移動】
キュービクル

トランスとコンデンサが混在しているキュービクルについては、コンデンサ部分を切り分けて計算し、トランス及び函体は有価物として買取しております。
解体処理の詳細についてはブログ記事をご覧下さい。→【ブログへ移動】
- その他、照明器具用の安定器なども取扱可能ですが、個別にご相談下さい。
- 持ち込みだけでなく設置現場への引取も可能な場合もございますのでご相談下さい。
絶縁油の処理
トランスやコンデンサの絶縁油は弊社で安全に抜き取り、処分しております。
この設備と体制があるため、油が入ったままの状態でお引き受けできます。
廃棄・リサイクルに関する証明書の発行
金属の原料としてリサイクル処理されたことを証明する書類を発行しておりますので、ご依頼時にご相談下さい。
古谷商店は金属スクラップを資源としてリサイクルすることで産業廃棄物の減容を促進している、大阪府循環型社会推進室の方針に賛同し尽力しております。
保有許可・届け出
- 金属くず業許可
- 大阪府再生事業者登録
- 特定金属くず買受業 届出済
- 有害使用済機器 保管等 届出済(ユニット型エアコンディショナー)
取り扱える条件と、条件を満たせない場合の進め方
古谷商店が取り扱える変圧器(トランス)、キュービクル、コンデンサの条件は次の3つです。いずれも絶縁油のPCB濃度に関することになっております。
- 事前にPCBの有無を検査・分析し、PCB汚染物に該当しないことが証明されているもの。
- 年式によっては購入以来絶縁油の入れ替え等のメンテナンスを実施していないことを証明する書類を添付したもの。
- 高圧コンデンサなどの封じ切りのものは年式を確認し各メーカー公式の情報に照らし合わせ、製造時にPCBを使っていない機器と証明できる情報が添付されたもの。(年式によっては要サンプル分析必須)
条件を満たせない場合でも、お引き受けできることがほとんどです
「証明書なんて持っていない」と思われた方もご安心ください。実際には次のように進められます。
- メンテナンスの証明書がない場合 → 保証書のフォーマットを当社でご用意しています。排出者さまに一筆いただくことで証明できます。
- 銘板が損傷しているなど、年式・型式が不明な場合 → 絶縁油のサンプル分析を行う必要があります。分析機関のご紹介も承っています。
PCBの濃度が基準値を超えると法律上のPCB汚染電気機器となり、勝手に動かすことができません。特別な許可を持っている運搬会社での運送・移動、国が認定している処理場での処理が義務づけられているため、必ず事前に確認を行って下さい。
PCBの有無の判断は環境省のWEBサイトに記載されている判別方法に準拠します。以下、対象となる機器ごとに解説します。
高圧変圧器(トランス)
ここでは絶縁油を使用している湿式トランスについて解説します。
数万件の分析結果統計から作られた環境省のガイドラインを要約すると以下の内容になっております。
PCB含有の有無を判別する方法(環境省WEBサイトより抜粋)
- 平成5年(1993年)以前に出荷されたものは絶縁油のサンプル分析が必要。
- 平成6年(1994年)以降に出荷されたもので、絶縁油の入替や絶縁油に係るメンテナンスが行われていないことが確認できればPCB汚染の可能性はないとされる。(分析の必要なし)
- PCB汚染物かどうかの分かれ目は、PCB濃度が0.5mg/kg(0.5ppm) 以上か未満かで決まる。
環境省WEBサイト:→ 「PCBの有無を判別する方法」
【例外】富士電機製の機器
富士電機は、1994年(平成6年)以前に生産された油入り電気機器について、混入の可能性を完全には否定できないとしています。1990年〜1994年生産分は「混入の可能性は極めて少ない」としつつ、一部に1989年以前に購入した絶縁油が封入されている機器があると注記しており、個々の機器について混入の有無を判定・証明することはできないとしています。
したがって富士電機製については、メンテナンス履歴に関わらず分析が必要です。
※詳しくは富士電機WEBサイトで確認して下さい。
まずは銘板の製造年を確認してください
最初のステップとして、銘板に記載されている製造年で大きく分けることができます。銘板が損傷するなどして年式が確認できない場合は、すべて絶縁油のサンプル分析が必要です。
平成6年(1994年)以降に出荷されたというだけではPCBは無いと判断することができません。絶縁油の入れ替え等のメンテナンスが可能な構造をしているトランスについては、メンテナンス時にPCBが混入してしまう事例が多発していたことで、メーカー出荷時にPCBを使っていなくてもPCBが検出されているからです。
絶縁油の入替やメンテナンスが行われていないことを確認する方法
これを確認・証明できるのは排出者(持ち主)しかいません。購入してからのメンテナンス等の実施記録を確認して、購入当時の状態であることを保証していただくことになります。
古谷商店では「保証書」という形で排出者さんに一筆書いていただくことで、絶縁油に係るメンテナンスが実施されていないことを担保していただいております。保証書のフォーマットはこのページ下部からダウンロードできます。
これは、万が一PCBが含まれていた場合の責任の所在を明確にするためにとても大事な確認事項になります。過去には、誤ってPCBが含まれた絶縁油を回収した廃油処理業者の汲み取り車両や廃油精製プラントが汚染されてしまい、洗浄・交換・PCB汚染物の処理の費用として数億円規模の損害賠償に発展した事例もあります。
そのため、トランスのリサイクルに関わるスクラップ屋や電気工事業者さんが意図せず加害者にならないためにも、排出者責任を明確にしておく必要があります。
以下のような場合は排出者でも保証できないため、絶縁油の分析が必須となります
- 絶縁油に係るメンテナンスの実施記録が無く、証明できない・わからない。
- 中古で購入した、購入した不動産に元から設置されていたなど、持ち主が変遷してしまっている場合など。
高圧コンデンサ
PCB含有の有無を判別する方法(環境省WEBサイトより抜粋)
- 平成2年(1990年)以前に出荷されたものは絶縁油のサンプル分析が必要。
- 平成3年(1991年)以降に出荷されたものは一部例外を除いてPCBを含んでいないとされる。
- PCB汚染物かどうかの分かれ目は、PCB濃度が0.5mg/kg(0.5ppm) 以上か未満かで決まる。
環境省WEBサイト: https://policies.env.go.jp/recycle/pcb/soukishori/about/method.html
【例外1】ニチコン製
ニチコンは、2004年(平成16年)3月以前に生産された個々の油入機器について、PCB混入の有無を判定・証明することはできないとしており、廃棄時の分析を求めています。2004年4月以降に生産されたものについては、同社がPCB不含(0.5ppm以下)を確認し証明するとしています。
ニチコンは型番による限定を設けていないため、年式のみでの判定になります。
※詳しくはニチコンWEBサイトで確認して下さい。
【例外2】東芝製(OEM供給を受けた3機種)
東芝は2023年10月、OEM供給を受けていた一部の高圧コンデンサについて、微量PCB混入の可能性が完全には否定できないことを公表しました。対象は次の3機種のみです。型番は本体銘板に記載があります。
- 型番 BRTR- / 1990年製
- 型番 ERTR- / 1990年製
- 型番 CRTR- / 1998年〜2004年製
この3機種以外は、東芝の一般見解(1989年以前は要分析、1990年以降は出荷時不含)に従います。
※詳しくは東芝WEBサイトで確認して下さい。
【例外3】富士電機製
富士電機の見解は油入り電気機器全般が対象のため、コンデンサも含まれます。1994年(平成6年)以前に生産されたものは分析が必要です。
メーカーが型式や安全確認済みの情報を公開している場合は、そのコピーを一緒にお持ちいただければ、その場で照合して荷受けさせていただいております。
PCBの濃度分析はどこに頼めばいい?
トランスにしてもコンデンサにしても、適正処理には絶縁油のサンプルを採取して濃度を分析することが大事です。手袋とスポイトがセットになったキットを販売している会社もありますので、そういったものを使ってサンプルを採取し、分析機関に送って分析してもらって下さい。
分析機関をお探しの場合は、古谷商店からご紹介できます。採取方法や依頼の進め方についてもご案内しますので、分析前の段階でもお気軽にお問い合わせください。
分析結果が出るまでには、だいたい1週間〜1ヶ月ほど時間がかかります。撤去日が決まっている場合は余裕を持って分析する必要があります。分析結果が出ていない状態で移動・撤去することは原則としてNGです。
なお、低濃度PCB廃棄物の処分期限は令和9年(2027年)3月31日です。分析に1ヶ月かかることを考えると、逆算して早めに着手されることをおすすめします。
分析の結果、PCBが検出された場合
分析の結果、PCBが検出された機器については一般的な廃棄物として処理することができません。
下記を参考に法令に従って適切に処理する必要があります。
高濃度PCB廃棄物に該当する場合
製造時に高濃度のPCBを使用している機器については、各電気機器の銘板記載内容で判別できます。(一社)日本電機工業会のHPにメーカーごとの型番等をまとめたページがありますので、下記で確認をお願いいたします。
日本電機工業会 PCB使用機器の判別
廃棄予定の機器が高濃度PCB廃棄物に該当する場合は、速やかに管轄の自治体にご連絡ください。JESCOによる高濃度PCB廃棄物の処理事業は令和8年3月末をもって終了しており、現在は国において新たな処理体制の整備が進められています。
低濃度PCB廃棄物(微量PCB)に該当する場合
低濃度PCB廃棄物とは、PCB濃度が 0.5mg/kgを超え、5,000mg/kg以下 のPCBを含む廃棄物を指します。製造時にはPCBを使用していない機器であっても、平成2年(1990年)まで行われていた再生絶縁油の製造・流通・使用の過程で意図せず汚染されたものが多く、そのほか絶縁油の入れ替え等のメンテナンスに伴って混入したものも含まれます。
低濃度PCB廃棄物は、環境大臣が認定する無害化処理認定施設等で処理する必要があり、処分期限は令和9年(2027年)3月31日です。
古谷商店では、この場合は金属リサイクルとしての荷受けはできませんが、その後の処理の進め方についてご相談を承っています。お困りの際はお声かけください。
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