金属資源は国家の大事、レアメタルは国家備蓄されている?

金属資源は国家の大事、レアメタルは国家備蓄されている?

東大阪のスクラップ屋、古谷商店です☆(^▽^)

今回のブログはテレビやニュースでもよく聞くレアメタルについて書いてみようと思います☆
言葉としてはよく聞くのですが、「じゃあレアメタルってどんな金属を指すの?」っと聞かれると困ってしまいますよね(^ー^;)

古谷商店でもレアメタルを取り扱うので、この機会に一緒に勉強していきましょう〜♬

そもそもレアメタルとは?

レアメタルを直訳すると、希少金属ってことになりますが、なんとなく希少価値のある金属をザックリとレアメタルと呼んでいるわけではございません。
経済産業省の下部組織である鉱業審議会によって、ちゃんとレアメタルと呼べる金属は決められております☆

それでは、はじめにレアメタルが何の金属を指すのかを見ていきましょう(^▽^)

レアメタル(31種)

・元素番号[3] リチウム(Li)
・元素番号[4] ベリリウム(Be)
・元素番号[5] ホウ素(B)
・元素番号[22] チタン(Ti)
・元素番号[23] バナジウム(V)
・元素番号[24] クロム(Cr)
・元素番号[25] マンガン(Mn)
・元素番号[27] コバルト(Co)
・元素番号[28] ニッケル(Ni)
・元素番号[31] ガリウム(Ga)
・元素番号[32] ゲルマニウム(Ge)
・元素番号[33] セレン(Se)
・元素番号[37] ルビジウム(Rb)
・元素番号[38] ストロンチウム(Sr)
・元素番号[40] ジルコニウム(Zr)
・元素番号[41] ニオブ(Nb)

・元素番号[42] モリブデン(Mo)
・元素番号[46] パラジウム(Pr)
・元素番号[49] インジウム(In)
・元素番号[51] アンチモン(Sb)
・元素番号[52] テルル(Te)
・元素番号[55] セシウム(Cs)
・元素番号[56] バリウム(Ba)
・元素番号[57~71] ランタノイド
・元素番号[72] ハフニウム(Hf)
・元素番号[73] タンタル(Ta)
・元素番号[74] タングステン(W)
・元素番号[75] レニウム(Re)
・元素番号[78] 白金-プラチナ-(Pt)
・元素番号[81] タリウム(Tl)
・元素番号[83] ビスマス(Bi)

聞いたことのあるものもあれば、聞いたことのないものもあるかと思いますが、全部学校で習った元素周期表に書いてあるものばかりです☆(^ー^)
表中のランタノイドとは、いわゆるレアアースと呼ばれるもので、15種類の元素の総称です☆
つまり、ニュースにもなる事が多いレアアースはレアメタル31種のうちの一つということですね。

レアメタルは、経済産業省によって以下のように定義されています。↓↓

「地球上の存在量が稀であるか、技術的・経済的な理由で抽出困難な金属のうち、現在工業用需要があり今後も需要があるもの」

この定義を見ているだけでも、レアメタルが工業の分野でいかに重要視されているかが伝わってきます・・・・。
ちなみに、金や銀などの貴金属は、レアメタルからは除外されています。
表の中にある聞いたこともないような金属でも、実は私達の生活に欠かせないものであり、知らず知らずにお世話になっているものばかりなのです☆(^▽^)

わかりやすく例を挙げてみると・・・↓↓

【リチウム】 【コバルト】・・・・リチウムイオン電池やニッケル水素電池など
【プラチナ】・・・・・・・・・・自動車の排気ガス浄化触媒など
【レアアース】・・・・・・・・・ハードディスクなどの工業用磁石やモーターなど
【ガリウム】 【タンタル】・・・・IC、半導体の接点やコンデンサーなど
【インジウム】・・・・・・・・・液晶画面など
【ニッケル】 【クロム】・・・・・特殊鋼
【タングステン】 など・・・・・・超硬工具

まだまだたくさん例はあるのですが、これだけ見てもレアメタルが現代社会を支えていると言っても過言ではありません☆

写真のような僕のデスクも、レアメタルが無くなってしまったら何一つ機能しなくなっちゃうのです・・・・(^ー^;)


日本のレアメタル事情と調達先

そんな重要なレアメタルですが、日本は世界有数のレアメタル消費国と言われています。

自動車の触媒に使われるプラチナに関しては、世界全体の消費量の実に19%を日本が占めています。
自動車や電子部品の開発が得意な日本は、大量のレアメタルが必要になってくるというわけです。

しかし、レアメタルを国内で掘り出せれば問題ないのですが、大部分を輸入に頼っているというのが現状なのです・・・(^ー^;)

代表的なレアメタルの産出国として有名なのが中国。
つまり、もし仮に中国に「日本にはレアメタル売ってあげない」っと意地悪されると、たちまち日本経済は混乱してしまうのです・・・

レアメタルとは、国家戦略的に「人質」に近い意味を持っているとも言えますね(^ー^;)
そうでなくても、中国は自国の消費量が爆発的に増えていることもあって、輸出に回せる量が減っていくと予想されているので、どちらにしてもレアメタルの確保は国の重要な命題であり、経済産業省が先陣を切って戦略を練っています。☆

レアメタルは国家備蓄されている!

レアメタルが輸入できなくなると困ったことになる、ということはご理解いただけたでしょうか?

そんな重要なレアメタルを確保するために、日本には備蓄制度があるのです☆(^▽^)

日本の備蓄制度は、国家備蓄と民間備蓄の2本立てとなっています。
備蓄しているレアメタルの種類は、ニッケル、クロム、タングステン、モリブデン、コバルト、マンガン、バナジウム、インジウム、ガリウムの9種類。
その備蓄量も決まっていて、次のように定められています。

日本の基準消費量の42日分を国家備蓄、18日分を民間備蓄が担い、合計60日分を目標とする。

日本はこのような形で短期的な供給障害に備えているって知っていましたか? (^▽^)

その備蓄を担っているのは 【独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(略して JOGMEC)】という組織です☆
日本の資源リスクを回避するために、国でも民間でもない独立行政法人という形で働いてくれています♬
(JOGMEC ウェブサイト→http://www.jogmec.go.jp/

大部分を輸入に頼っている日本は、備蓄という手段でリスクを回避するしかないですね☆

日本のレアメタルの未来

【都市鉱山】という言葉を聞いたことはないですか?(^ー^)

これは、日本には地中に埋まっているレアメタルの鉱山はほとんどなくても、レアメタルを使って作られている電子機器などの廃棄物が大量に発生します。
まさに都市はレアメタルが大量に眠っている鉱山とも言えるのです☆

レアメタルを含め、あらゆる金属を回収してリサイクルする古谷商店のお仕事も、都市鉱山の発掘の一端を担っているという事になりますね☆(^▽^)

そうした廃棄物から貴重なレアメタルを取り出して国内でリサイクルするという方法も日本の未来にとって重要になってきます☆

また、近年の研究で日本海の海底に大量のレアメタルが眠っていることがわかっていて、将来的には日本がレアメタルの輸出国になれるかもしれないと言われています。
いままで技術的に採掘が難しかった海底資源の発掘技術が進化すれば、日本のレアメタル事情は大きく変化し、明るい未来が待っているかもしれませんね☆(^▽^)

最後まで読んでいただき、ありがとうございます♬

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