【古谷商店×動力presents 第1回リサイクルテーマパーク】開催!

【古谷商店×動力presents 第1回リサイクルテーマパーク】開催!

東大阪のスクラップ屋、古谷商店です☆(^▽^)

先週3月30日に【古谷商店×動力presents 第1回リサイクルテーマパーク】を開催いたしました!

動力の鈴木社長とお知り合いだった大阪市立新北島中学校の先生との交流から生まれたこのイベント企画は、男子サッカー部のみなさん、そしてFC Fairiesの女子選手のみなさん、総勢18名の生徒さんにリサイクルについて学ぶ機会を提供してほしいというご要望を実現したイベントでした。

もちろん、学校も保護者様にも許可をいただき、春休みの社会科見学の一環として開催させていただきました。
古谷商店は創業以来70年以上にわたって金属屑のリサイクルを行って来ましたし、現在は動力さんと共同でプラスチックのケミカルリサイクル装置を研究開発しているので、金属だけにとどまらずプラスチックを含めた総合的なリサイクル社会の実現に向けた現場の活動を知っていただける場にしたいと思っていました。

今回の企画は、ただ見学するのではなくリアルなリサイクルに関わる作業を安全を確保しながら子どもたちに体験してもらえるアトラクションを集めた「テーマパークのようなものにしよう!」と、企画の立案から当日まで、半年近く準備を進めて来ました。

そうやって用意したアトラクションは5つ。
それでは、各アトラクションの様子を時系列でレポートしていきたいと思います!

パイロリナジー小型試験機によるプラスチックの油化実験(投入編)

リサイクルテーマパークいよいよスタート!
生徒さん達が古谷商店に到着したのはAM10:00頃。
まずは、弊社取締役の太嗣がみんなを代表して挨拶。本日の趣旨を伝えたあと、とにかく楽しんで欲しいという想いを伝えました。
太嗣は、以前に大阪市立新北島中学校に訪問して講話を行ったことがあり、そういう意味では生徒のみんなとも顔見知りだったのでアットホームな雰囲気でスタートすることができました☆

挨拶のあとはヤード建屋の2階(旧事務所スペース)に向かいました。

ここでは、動力さんと共同で研究開発しているプラスチックの熱分解装置「パイロリナジー」の小型試験機が設置されています。
この装置に生活の中にある身近なプラスチックを投入し、そのプラスチックを熱分解して石油由来の油に戻す実験を見学してもらうことになります。
動力の鈴木社長をはじめ、スタッフのみなさんが前日からセッティング準備をしてくれたアトラクションです!

パイロイナジーを使ったプラスチックの熱分解実験

パイロイナジーを使ったプラスチックの熱分解実験

はじめに、100円均一で買ってきたプラスチック製の日用品を並べ、どんなプラスチックでできているか表示されていることや、使い終わって捨てられたものがどう処分されているか説明しました。
そのうえで、現在のリサイクル率の低さ、環境問題の原因になっていることをお話して、プラスチックのリサイクル技術が今後大きな価値を持つということを説明しました。
ゴミ問題を自分事として身近に感じてもらう機会になれば嬉しいですね!

そして、実際にプラスチックを投入したパイロリナジーの小型機を見学して加熱スタートのスイッチをONにしました。
ここから約1時間後には油化された油が出てくることになるので、それまでの間、金属スクラップのリサイクルアトラクションで楽しんでもらいます☆

パイロイナジーを使ったプラスチックの熱分解実験

②電線を剥いて銅を取り出してみよう!

次のアトラクションは電線の被覆ビニールを剥いて銅線を取り出す作業をしてもらって、リアルな金属リサイクルを体験していただきました☆

用意していたヘルメットと手袋をつけてもらって、剥線機を通した電線のビニールを剥いていただきました。

電線を剥いて銅を取り出してみよう!

家でコンセントにコードを差すだけで電気を使えるのは、銅という金属の電気抵抗が小さい特性を活かした電線のおかげだということ。
また、役目を終えた電線がスクラップとして銅とビニールに分別されることで、銅がリサイクルされて再び私達の生活のなかで活躍していくというお話をさせていただきました。

電線を剥いて銅を取り出してみよう!

電線を剥いて銅を取り出してみよう!

当初は、機械に通したものを配って剥く作業だけを体験してもらおうと思っていたのですが、生徒さんたちが予想以上に好奇心旺盛で積極的だったこともあり、機械に通す作業も安全を確保しながら体験してもらいました。
初めて見る太い銅線に大盛りあがりのアトラクションとなりました。

こうして電線の中の銅をリサイクルをする中で出てきたビニールの処理などがプラスチックゴミ問題の原因にもなっているとお話させていただき、2階の油化実験の意義の大きさも伝わったと思っています☆

③ガス溶断見学と鉄リサイクルのお話

さあ、続いてのアトラクションは鉄スクラップヤードでの高圧ガス溶断の見学です。

サイズの大きな鉄スクラップはそのままの大きさだと溶解炉に投入できなかったり、溶解が難しかったりします。
そんな事情も生徒さんたちにお話し、右から左に鉄を売買しているだけではなく、リサイクルに適した大きさに加工することもスクラップ屋の大事な役割であると説明しました。

高圧ガス溶断の実演をしてくれたのは弊社の”たかぼん”こと山本くん。
緊張もあったと思いますが、いつもの様にサクサクと鉄を切るところを披露してくれました☆

ガス溶断見学と鉄リサイクルのお話

ガス溶断見学と鉄リサイクルのお話

溶断の火花にも歓声が湧き上がり、切り取った鉄の切り口も見てもらったときも驚きの声が上がってました。
日常生活では見る機会がないこういった作業にも興味津々の表情でしたね〜☆

④金型の重さ予想クイズ

さて、次は鉄のスクラップを使ったクイズを用意させていただきました。

今回の題材はプラスチック成形用の鉄の金型を見てもらい、何kgの重さがあるのかをみんなに予想していただきました。
スクラップ屋にとっても金型は見た目以上に重たいと感じることが多いスクラップですので、なかなかの難題だったと思います。

当初は見た目だけでクイズに答えてもらうつもりでしたが、「みんな触ってみたらいいやん」という声が掛かるや否や金型に集まって動かそうとしてみたり、持ち上げようとしてみたり、想像以上にビクともしない金型にみんな驚いていました。
中には「地面とひっついてるんちゃうん!?」という悲鳴も聞こえてきましたw

金型の重さ予想クイズ

金型の重さ予想クイズ

全員に触ってもらったあとで、みんなの予想を紙に書いてもらって、一番近かった人を発表しました。

この金型、正解は348kgだったのですが、一番予想が近かった子は誤差8kgで、340kgという回答でした。すごいですねww
長年スクラップ屋をしている私達でもここまでピッタリ当てることは難しいです。
一番多かったのは200kg〜250kgという予想で、中には1000kgという回答もありましたwww

見た目はそれほど大きくないのに、自分の体重の何倍も重たい鉄の金型は、金属の重さを体験するには良い題材だったと思います。

⑤暮らしを支える金属の話(様々な金属の特性解説)

金属リサイクルのアトラクションとしては、最後のコーナーとして、「暮らしを支える金属」というテーマで”きっしー”こと岸本くんが話をしてくれました。

電線剥きで登場した銅、硬貨に使われているアルミや真鍮などなど・・・・人類が5000年以上昔から金属それぞれが持つ特性を生かして便利な生活を作り上げてきたというお話をしたうえで、金属をリサイクル上では種類ごとに分別することがすごく重要であると伝えました。

続いて、金属の種類をどうやって見分けて行くのかという実演も行いました。
色や、比重や、磁石が付くかどうか、そしてグラインダーで削った時に出る火花の色の違いやそもそも火花が出るのか出ないのか等・・・・
分別するという作業にどういう手間や技術が必要で、誰かがやってくれているからリサイクルが成り立つということを知ってほしかったです。
そうすることで、普段からアルミと鉄を分けてゴミ出しする意味や、紙やプラスチックを分別してゴミに出さないといけない本当の理由を伝えられたと思っています。

暮らしを支える金属の話(様々な金属の特性解説)

パイロリナジー小型試験機によるプラスチックの油化実験(油取り出し編)

あっという間に1時間半が過ぎ、最初に見学してもらった装置の中ではプラスチックから変化した油が順調に溜まって来ていました。
リサイクルテーマパークの最後締めくくりとして、装置から油を取り出す瞬間に立ち会ってもらいました。

パイロリナジー小型試験機によるプラスチックの油化実験(油取り出し編)

動力の鈴木社長のアイデアで、油をビーカーに落とすバルブの開閉も、生徒さんにやっていただきました。
「みんなでカウントダウンしよう!」ということになり、全員で「3、2、1・・・」と掛け声をかけて感動の瞬間を分かち合いましたw

出てきた油は半透明のサラサラな油。
実験は大成功でした!
最後に取れた油をトレーに垂らして、ライターで火を着けて燃焼実験まで見学していただきました。

これにて、無事に全てのアトラクションが終了となりました。
時計の針も12時を過ぎ、みんなお腹も減ってきたというところで本日のお楽しみ。
みんなに親方の手作りカレーライスを振る舞いました☆

絶品!親方の手作りカレー!そしてランチも勉強の場です☆

今日の日のために数日前から準備に大忙しだった親方。
大鍋を用意して前日から煮込んだ牛スジのカレーは50人前。
実は、お米の量も半端ないので、炊飯器も追加で購入して2台体制で炊きたてご飯も用意しましたw

半分は女の子という計算で十分足りるだろうと思っていましたが、育ち盛りの子どもたちの食欲を甘くみていましたね・・・・
50人前のカレーはほぼ全員がおかわりしてあっという間に売り切れてしまいましたw

みんな本当に「美味しい!!」といって食べてくれました。

絶品!親方の手作りカレー!そしてランチも勉強の場です☆

絶品!親方の手作りカレー!そしてランチも勉強の場です☆

絶品!親方の手作りカレー!そしてランチも勉強の場です☆

さて、楽しいランチタイムですが、食べ終わったら終わりというわけではありません。
子供達には、自分が使った食器を自分で洗ってもらいました。

というのも、自分が使ったプラスチック製の使い捨てのお皿とスプーンを綺麗に洗ってもらい、洗浄されたプラスチック食器は今後の油化実験の投入材料として利用するという想定で準備していたのです☆
最後の最後まで、徹底してリサイクルを体験していただきましたw

食事のあとも女子のみんなは事務所の3階にある親方のプライベートジムで大はしゃぎ。
リサイクルテーマパークを取材していただいた新聞記者さんのインタビューに答えてもらうなど、賑やかな時間となりました。

リサイクルテーマパーク

リサイクルテーマパーク

お迎えする側だった私達としては、子どもたちに楽しんでもらえるのか少し不安もありましたし、緊張もありました。
しかし、蓋を開けてみれば私達が思っていた以上に楽しんでもらえましたし、興味をもってもらえたと自負できるイベントとなりました。

おわりに

この日のために前日から大阪に来てプラスチック油化実験の準備と当日のオペレーションをしてくださった株式会社動力の鈴木社長、神原様、近藤様、杉浦様。
引率いただいた大阪市立新北島中学校の松田先生。男子サッカー部のみんな、FC Fairiesのみんな、そして保護者の皆様。
当日の取材に奔走していただいた株式会社日刊市况通信社の上田様(最後は人気者になっていましたねw)
忙しい中、電気工事をしていただいた北田電気様

私達にとっても、初めての経験だったリサイクルテーマパークは、むしろ自分たちの勉強の場でもありました。
皆様とともに、貴重な時間を共有できたことをとても誇らしく思います。
ありがとうございました!!

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